情報Ⅰの勉強方法

  • 2022年9月12日
  • 2022年9月15日
  • 情報Ⅰ

情報Ⅰは新しい科目ですが,教科情報は約20年間の歴史があります.そのため,ある程度学習方法が確立できています.学習方法については様々な観点から述べることが出来ます.

理解しないでただ点数を取るだけなら

おすすめしませんが一応書きます.

向いている人は資格試験を取り敢えず突破する人でしょう.入試対策以外ではオススメできません.

ITパスポート試験・基本情報技術者試験の過去問を解く

ITパスポート試験と基本情報技術者試験は高校の情報に出題内容が近づいてきています.そのため,試験対策にもなるでしょう.

その際には,ネット上にたくさんの過去問が転がっていますので,まず1問解き,正誤を確認して軽く解説を読み次の問題を解きます.それを繰り返します.

完全に理解せず,ある程度ふわっと理解したつもりになり,解き方を叩き込みます.

ポイントは理解せず解き方を覚えるということです.これは諸刃の剣で,応用問題が解けないことがあります.特に大学入試は解放だけ頭に叩き込んで,出題された問題を当てはめるだけといった人を弾くように作られています.

定期考査や授業内の小テストでは点数を取れると思いますが,一生の知識にはなりにくいです.

なお,解き方だけの解説はYouTubeにめちゃくちゃたくさんあがっています.

理解した ではなく パターン問題を解けるようになった と言うようにしましょう.

おすすめ学習方法

原理から理論化の過程を体験する

少々苦しいですが,原理から見て歴史を見つつ中身を見ていきましょう.過去の偉人の追体験をするようなイメージです.

優秀な指導者に会う必要があると思います.本来学校の授業で取り入れてほしいことですが,それを擬似的に体験できるようなコンテンツを本サイトでは作っているつもりです(授業風動画).

宣伝になりますが,予復習に本サイトの授業風動画を御覧ください.

授業風動画 一覧

教科書・問題集を予習する

高校生に限った話ですが,次の授業で取り扱う内容に予め触れておきます.まずは教科書を一読し,問題集に触れます.

教科書はある程度高校生でも理解できるように砕いた記述になっています(正直厳しいものもある).ですから一度目を通し,問題集をときます.

私のおすすめの問題集は東京書籍の「ニューステップアップ情報Ⅰ」です.構成は数研出版のチャート式を薄く優しくしたようなイメージです.原理理解をするためにはこの1冊では足りませんが,授業の予復習には最適です.

一旦教科書を読んで,問題集を解く.解説を見てある程度問題に触れてから学校の授業に挑みます(本サイトの動画もおすすめ).

すると,授業内では理論説明やその前後の解説がありますが,その過程で一度なんとなくでも頭に入れたことを扱うので,負荷が少ないでしょう.

他の教科でもぜひやってね.

ニューステップアップ情報Ⅰ
(多分amazonでは購入できない.)

ちなみに,教科書の穴埋めの学習ノートは復習程度に使用する

大文字の羅列はなにかの略称

HTMLはHyperText Markup Languageの略称です.大文字の羅列がいくつか登場しますが,大文字の羅列は何かの略称です.フルスペルを覚えることと,その意味を理解しておきましょう.

覚えることと,「使える,できるようになる」ことが多いですが,この場合は覚えることが重要です.

手を動かして関連実習をする

基本的な用語は頭に叩き込むしか方法はありませんが,実習を伴うような内容は実習をとにかく繰り返します.

例えばプログラミングの内容で順次・分岐・反復を学ぶことが多いでしょう.それを教科書と問題集を眺めて「順次は○○で,分岐は○○○で..」のように理解をするよう務めることは非常に効率が悪いです.この例に限っては,その内容を頭に叩き込むのではなく,繰り返し作品制作をするなかで「そういえばよく使う過程があるな」というものに実は名称があるといった流れがよいでしょう.

画像のデジタル化は画像編集,音のデジタル化は音の録音と編集,プログラミングはソフト制作のようなことを簡易的にでも体験してから理論付けできることが理想です.

画像をうまく合成しようとしたときに,なぜか背景となじまない.拡大して編集する過程でピクセルを意識したり,RGBといった用語と出会う.それを後に理論化できるといいですね.

月イチで作品を作成する

その月に学習した内容を使って月イチで作品を作ることがよいのではないでしょうか.私の知っている高校生,元高校生は毎月末に学習したことに関連した作品を作っていたが,メキメキと力をつけていった.

情報Ⅰで学習する内容の殆どはエクセルで再現できたり,何かしらのフリーソフトで活用することができる.一つ前の紹介と重複するが,学んだことを早速活かそう.それをためておくだけで,相当な成果量になります.場合によっては面接入試で役立つことになるでしょう.少し前に破綻しましたが,e-Portfolioを活用した入試を実施しようとしていました.その方法はなくなりましたが,面接等ではそういった個別の成果を見せられるとよいでしょう.

「○○やりたいです」は誰でもいえますが「○○やったことあります」は努力した人にしかいえません.

せっかく学んだのであればその直後に活かしましょう.その過程で原理や知識を理解する手助けになりますよ.

たとえ話が多いことに注意

情報Ⅰの学習の半分程度はComputer Scienceの表層を扱います.その殆どが数式を扱わず表層をたとえ話で学びます.そのため,なんとなく理解する程度にとどまります.もし興味を持ったら,学んだプログラミング言語や環境を使って,情報Ⅰの学習内容を再現してみましょう.その再現の際にはたくさんの数式に出会うかもしれませんが,少しずつ理解する努力をして,「なるほど,この部分をこうやって例えていたのか」のような感覚に出会えるといいですね.